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内臓療法は内臓機能を高めることにより症状を改善していく施術です。逆に言うと「内臓機能を低下させると体によくない」ということになります。その内臓機能を低下させる大きな原因として「冷え」が挙げられます。
内臓を冷やしてしまうとどのような影響があるのでしょうか? 食事をすると食物が口に入って食道を通り胃に入ります。食物を栄養に変える役割を持つ胃などの消化器官はとても重要です。冷えは内臓の筋肉を硬くして機能を低下させて消化の働きが鈍くなってしまい、いたるところに不調が出てきます。体を冷やさないようにする重要なポイントは「水分の摂り方」です。
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水分は摂れば摂るほどよい、というわけではありません。過剰な水分は体に悪い影響を与えます。水分や食物を摂取して吸収・消化するには体に大きな負担がかかります。処理しきれない水は体に溜まり、冷えの原因になります。すると内臓機能の低下・内臓下垂・むくみ・手足の冷え・疲れやすさ・ニキビ・蓄膿症・多汗などの症状に表れます。
お茶や水を習慣的に飲んでいたり口さみしくて飲んでしまったりすると水分過剰になります。水分を摂るタイミングは「口が渇く」「喉が渇く」と感じた時に摂るということです。また、水分が体内に巡るまでには少し時間がかかります。渇き感がなくなるまで飲み続けると過剰になってしまうので少しずつゆっくりと飲むことが大切です。足りないと感じたら後でまた飲むようにしましょう。 |
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ビールやお茶をたくさん飲む方は注意が必要です。特にビール好きな方は冷えたビールをぐいっと多量に飲んでしまいがちです。胃を冷やしてしまいますしアルコールを分解する肝臓にも負担がかかります。肝機能に悪影響をもたらすのはもちろん、内臓のコリからくる五十肩や高血圧も心配になります。どうしてもキンキンに冷えたビールがやめられないという方は飲む前に少し食べ物を胃に入れるようにしたり一気にぐっと飲まないようにしましょう。
お茶も種類によって性質が変わります。例えば緑茶はホットで飲んだとしても性質としては体を冷やすものです。漢方薬では解熱剤として使われることもあります。体を温めるものとしては、ほうじ茶や紅茶などの発酵させたお茶がおすすめです。 |
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他にも刺身のような生もの、豆腐、生野菜、果物、牛乳も冷えの原因となるので注意が必要です。食欲がない時に栄養を摂ろうと「サラダだけでも食べよう」と考えがちですが、消化器を冷やして機能を低下させてしまうので更に悪い状態になってしまいます。
生野菜や乳製品は健康食のように言われますが、冷蔵庫から取り出してそのまま摂るときは注意が必要です。特に秋冬の寒い季節に、手に取って冷たく感じるもの(体温より冷たいもの)は控えましょう。ここまでお読みになって「自分は普段から冷たいものを摂っているな」と感じた方、冷たいものを控えるように気をつけて生活してみてください。すると気になっている体の不具合が改善されるかもしれません。
余談になりますが、正岡子規の句に「しぐるるや 蒟蒻(こんにゃく)冷えて 臍(へそ)の上」というものがあります。大病を患った子規は茹でた蒟蒻でお腹を温めていた。時雨が降ってきて気温が下がってくる。それにつれて蒟蒻も冷えてしまった。寂寥感がありますね。昔から病を患った時にはお腹を温めて養生していたということでしょうか。 |
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